こんにちは、もやしししゃもです。
最近、忙しさもありつつ、どんな記事を書こうか迷う日々が続いています。
価格が下がっている時や低迷期は記事に集中できたり良い情報インプットができますが、価格が上がっているとニュースも価格上昇系が多く、突然ビットコインを批判し始めるノイズが増えたりと厄介です。
一応Read BTCのネタ帳はあるのですが、文章を書きたい意欲が日によって異なるのでなかなか難しいですね。と言いつつも、書き始めるとタイピングが進んでしまうので不思議です。
今回は「政教分離から国家と貨幣の分離について」というテーマで書いてみます。
宗教と国家の分離(政教分離)については一般的に話題になりますが、当然のように法定通貨の発行が国家によって行われる現在の世界では、貨幣と国家の分離についてあまり考えられていません。
宗教と国家の分離を振り返りつつ、貨幣と国家の分離について自分なりの考えを書いてみます。
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宗教と国家の分離の歴史📖
まずは、宗教と国家の分離の歴史について振り返ります。正直、あまり宗教の歴史については詳しくはないので、ChatGPTに確認した文章を加工しながら解説します。
1. 中世ヨーロッパ:教会の権力の絶頂(5~16世紀)
ヨーロッパではキリスト教会(カトリック教会)が非常に大きな権力を持っていました。ローマ教皇は政治的な権威も有し、時には皇帝を任命したり廃位したりするほどの力がありました。
この時代は宗教と政治が密接に結びついていた時期で、政教分離の考え方はまだ広まっていませんでした。
ちなみに、11~13世紀あたりが最も教皇の権力が高まった時期とのことです。教会の権力の絶頂期、結構長いですね。
2. 宗教改革(16世紀)
1517年、マルティン・ルターが「95か条の論題」を掲げ、カトリック教会の腐敗に抗議したことで宗教改革が始まりました。
これを機に、ドイツやイングランド、スウェーデンなどでプロテスタント教会が成立し、各国でカトリックから独立した教会が形成されていきました。宗教改革は、教会の権力に疑問を持ち、国家と宗教の関係に変化をもたらす第一歩となりました。
まず、カトリック教会の権力に疑問を投げかけたのが重要とのことです。
一方で、宗教改革後の政教分離は不十分だったようで、多くのプロテスタント諸国では国教会(例: イングランド国教会)というものができ、逆に国家と特定宗教との結びつきができたようです。
「目には目を歯には歯を」というものでしょうか。自分は宗教にどっぷり浸かれていないのでわかりませんが、宗教は国の組織化において欠かせない存在だったのかもしれません。
3. イングランド革命と宗教的寛容(17世紀)
1640年代にイングランドで起きた清教徒革命を経て、1689年には「寛容法」が制定され、プロテスタントの信仰の自由が認められました。
この時期、宗教的寛容と政教分離に向けた動きが徐々に進んでいきましたが、まだ完全な分離には至っていませんでした。
この時期は政教分離というより、特定の宗教の優遇や排除が続いていたようです。
清教徒革命、歴史の教科書で見たことがある気がしました。ここまで革命で血を流しても世の中は変わらないものですね。
4. アメリカ独立戦争と政教分離の確立(18世紀)
1776年のアメリカ独立宣言とその後のアメリカ合衆国憲法(1787年)において、政教分離の原則が明確に打ち出されました。
特に1791年に成立した合衆国憲法修正第1条では、国家が特定の宗教を優遇しないことが定められました。この憲法は世界で初めて、法的に政教分離を確立したものであり、宗教の自由を保障する重要な一歩となりました。
一方で、宗教的影響が完全に排除されたわけではなく、一部の州では、19世紀まで特定宗教を優遇する州法が残ったとのことです。
さすがアメリカ合衆国と言えるのではないでしょうか。ヨーロッパでごたついている間に片付けてしまいました。
ビットコインにおいても、アメリカはトップの経済大国であるのにも関わらず、取り入れようという考え方を持っているように思います。
合理的かつ新しい考え方をすぐに取り入れた歴史が、彼らの建国のきっかけであり、生存戦略なのかもしれません。
5. フランス革命とライシテ(世俗主義)の登場(18世紀後半)
1789年に起きたフランス革命では、カトリック教会が長年持っていた特権を剥奪し、宗教と国家を分離しようとする動きが強まりました。
フランスではその後も政教分離が進み、1905年には「政教分離法(ライシテ法)」が成立し、宗教と国家が正式に分離されました。この「ライシテ」の考え方は、フランスで今日も維持されています。
フランス革命は、教会の財産を国家が没収し、聖職者に国家への忠誠を誓わせるなど、宗教の世俗化を推進したとのことです。
国家よりも教会の方が強い、というパワーバランスを壊し、国家を強くしたということでしょうか。
6. 日本の政教分離(19世紀後半~20世紀)
日本では、明治維新(1868年)の際に国家神道が設立され、神道が事実上の国教となりました。
戦前の日本では、国家と神道が密接に結びつき、他の宗教への圧力や制約が強まりました。
しかし、第二次世界大戦後に制定された日本国憲法(1947年施行)では、第20条で信教の自由が保障され、政教分離が明文化されました。また、第89条で公金が宗教団体に支出されることも禁止されました。
戦後の日本国憲法で明文化された政教分離の原則は、アメリカ合衆国憲法の影響を受けているとのことです。アメリカでは160年前に制定されました。
日本は基本的に一神教ではなく、生活の一部として緩い宗教観(儀礼など)を持っていたので、ヨーロッパ諸国に比べてそこまで大きな問題として捉えられていなかったのかなと思います。
一方で、第二次世界大戦あたりの日本人の宗教観(国家への忠誠心)をGHQは危険視したのかもしれません。
7. 現代の課題と政教分離の意義
現代においても、政教分離は多くの国で重要な原則とされていますが、完全に分離されているわけではなく、宗教団体が政治に影響を与える場面が見られます。
例えば、アメリカでは宗教団体が政治的な発言を行うことも多く、また中東の一部ではイスラム教と国家が密接に結びついています。
政教分離は宗教的な多様性や個人の信仰の自由を保障するための重要な仕組みとして、引き続き議論される課題です。
日本においても、安倍晋三氏が銃撃を受けた後に統一教会が話題になりましたよね。
僕はあまり詳しくはありませんが、政教分離を定めつつも、まだまだ宗教団体と国家の繋がりや影響は残っているように思います。
なぜ政教分離が重要か⛪
長々と政教分離の歴史について振り返りました。宗教改革の1517年から政教分離の動きがあるものの、500年経った今でも国家と宗教の絡みが多少なりともあります。
おそらく、昔は国家を築く上で宗教による団結なしで人をまとめることができなかったのではないかと思います。そのため、都合よく宗教を利用してしまい、気付いたら宗教が強大な権力を持ってしまい、国民が革命を起こすなど逆流が起きたのではないかと思います。
その名残が今も残っているということでしょう。
一方で、特定宗教を優遇しない国家が増えているのは事実だと思いますし、宗教選択の自由は過去よりも格段に自由になっていると思います。
政教分離が大事な理由は色々あると思いますが、国家目線での理由について考えてみます。
国民から信頼を得るため
まず、特定の宗教団体を優遇しないことによって、様々な宗教観を持つ人を仲間にすることができます。
民主主義が一般的になりつつあり、特定団体を優遇せずとも、幅広く多くの人から支持されるということが重要になってきます。
また、宗教が強まると最終的に革命が発生します。宗教によって生まれた特権階級は革命以外で基本的に覆ることはなく、無能な特権階級が生まれてしまうと国民が革命を起こしたり、他国へ移動することもあります。
革命が起きると国力も落ちますし大変です。国力を落とさないために、特定宗教を推さないポーズをしています。
グローバル市場で生存するため
今の世の中、船だけではなく飛行機が頻繁に飛び交うようになり、ニュースやネットでは外国の事情をすぐに知ることができるようになりました。
資本主義の世界において、特定宗教に変にこだわることは非合理的です。
例えば、今もなお理科の教科書に天動説が正しいと記載していては、国内で正しい情報を持った天文学者は生まれにくくなってしまいます。知識の弾圧が怖いからです。
少し異なりますが、物価と購買力についての考え方について記事を書いてますので、ご興味があればこちらも見てください。
特定宗教を優遇していては、それなりにコストもかかってしまいますし、グローバル市場で太刀打ちできなくなってしまいます。
グローバルでは資本主義が主流です。昔は国民から支持を得ることがとても重要でしたが、支持を得ながらも他国と経済競争をすることが求められます。
政教分離は一見国民にとって自由になって良いことですが、国家運営においても合理的な判断なのではないかとも考えられます。(初期は革命など苦痛が伴います)
もちろん、今もなお宗教主導で運営されている国家もあるかと思いますし、何が正解かはわかりません。資本主義が厳しくなって、宗教の世界にまた戻る可能性もあります。
しかしながら、現在の自然淘汰の様子を見ると宗教主導から資本主導となっているように思います。
なぜ貨幣と国家の分離が重要か🏦
先ほど、宗教主導から資本主導へと移行したと書きました。僕のイメージでは、人々の強く信じるものが宗教から資本主義へと移行しつつあるのではないかと思います。
そのため、現在は宗教がなくても資本の力によって人をまとめ上げて国家を運営することができるのだと思います。国家しかり、株式会社しかりです。
そして、国家に資本の力を提供しているのが法定通貨であり、通貨発行権です。通貨発行の周りには、直接国家からお金が落とされる特権階級、特権企業が生まれます。
なんだか、宗教と似てきました。
国家運営をするために宗教を活用したら、だんだんと宗教が特権階級化してしまい、国内が対立・崩壊してしまいました。
国家運営をするために通貨発行をしたり財政支出をしたら、だんだんと通貨発行付近の特権階級が生まれてしまい、国内の格差・対立が大きくなってしまっている状態です。
そのため「なぜ貨幣と国家の分離が重要か」は「なぜ政教分離が重要か」と対比関係にあると思います。
国民から信頼を得るため
現在、通貨発行によるインフレーションについて課題視している人は多くはありませんが、通貨発行権の濫用が起きればさらに国民の格差が広がり、対立と揺り戻しが起きることになります。
流石に対立と揺り戻し(革命や大規模デモなど)が起きたら、人々の脳内に刻まれて、国家のお金の使い方や通貨発行についてシビアになるのかなと思います。
法定通貨は多数ありますが、法定通貨同士の競争によって様々な法定通貨が崩壊を始めると、「その法定通貨に裏付けはあるのか!」と国民が言い始めるかもしれません。
法定通貨を完全に辞めるとは言わないにしても、ゴールドやビットコインがバックにあると言ったりして国民から制限を受けることになるでしょう。
また、ある国では「私たちは法定通貨を発行しません。代わりにビットコインを法定通貨とします。」と言い、貨幣機能を国家から完全に分離することで国民や他国の人々から信頼を得ようとするかもしれません。
正直、まだまだ貨幣機能を国家から切り離して信頼を得られる状況ではありません。むしろ「貨幣機能外して大丈夫?」と不審に思われます。
この考え方は、宗教を国家から分離しようとした初期にもあったかもしれません。「宗教外して国家運営できるの?」といった具合です。
今は格差があっても、給付金を配ればある程度信頼を得ることができます。残念ながら、格差を生む通貨発行に貧困層が感謝している節もあり、皮肉というか国家運営がうまいのだと思います。
しかしながら、通貨発行によって信頼が揺らいでしまったら、貨幣機能の分離を検討する必要が出てきます。
グローバル市場で生存するため
通貨間競争は常日頃行われています。現在ドル円は1ドル=155円であり、数年前は100円付近だったのにここまで日本円の価値が落ちてしまいました。
日本での生活が苦しくなったのはありますが、他国ではさらにドルに対してインフレーションをしてしまっている国もあります。
そして、古くからあるゴールドの価格を見るとわかりますが、米ドルでさえもインフレーションしていることがよくわかります。
ゴールドが以前よりも素晴らしくなりましたか?いえ、ゴールドはAuという元素で違いはなく、工業などの用途で需要が上がっているわけでもありません。
法定通貨同士は競争関係を持つことによって通貨発行の濫用を防いでいます。仮に大量に通貨を発行すると、ハイパーインフレが起きて国中の土地や物品、人的リソースなどの資産が外国に安く購入されてしまいます。
そのため、通貨発行の濫用をすると国力が低下するおそれがあります。
一方で、法定通貨にはインフレ2%という謎の暗黙ルールがあります。物価安定を目指すためにインフレ2%を目指すのです。この基準は日本に限らず、色んな国で採用されています。
「みんなで足並み揃えて通貨発行すれば、円高・円安に気付かれずに国家運営のための資本が獲得できます」というように見えます。同じ速度で落ちていけば、相対的な差は生まれませんし、旨味を享受することができます。
2%以上のインフレを目指す国がいれば破綻へ向かってしまいますが、一方で1%、0%のインフレを目指す国も出てくるかもしれません。通貨発行のドラッグ的な旨味を捨てることにはなりますが、国家運営の技量があれば法定通貨の価値を相対的に高めることができます。
他にも、法定通貨の価値の墜落に気付いた人からゴールドやビットコインなど、ハードなアセットへの退避が行われ、法定通貨におけるインフレが2%どころではなくなってしまう可能性もあります。
このように、対国内、対国外に対して、貨幣機能を国家から分離するメリットが次第に出てくるかと思います。もちろん、私たち国民も不条理な購買力の搾取に耐えなくてよくなります(一方で国家運営の技量がなければ生活が厳しくなります)。
難しいのは、宗教に比べて数値表現が多いので国民の感情に訴えかけてこない点と、多くの人にとって法定通貨が複雑で難しいところがあります。
宗教からの解脱にも時間がかかったので、貨幣機能からの解脱にもある程度の時間がかかりそうです。最近はAIなど色々と世界が加速しているように思うので、宗教からの解脱ほどは時間がかからないと思いますし、ゴールドだけではなくビットコインも用意されているので、無い世界よりは変革期の苦痛も減るかと思います。
まとめ:宗教と貨幣機能は国家に対して似た境遇にある
宗教と国家の分離の歴史を振り返り、政教分離の重要性について考えました。その後、貨幣機能と国家の分離の重要性について政教分離と対比しながら考えました。
書きながら思ったのは、宗教も貨幣も人をまとめるのに適した道具であるということです。これが健全な道具であれば良いのですが、国家へのメリットが大きい道具であるがゆえに、格差が極端に広がり、国民から反感を買うことになってしまいます。
道具に依存してしまうと、だんだんその依存から脱出することが難しくなっていきます。法定通貨の通貨発行を依存性のある薬物と表現している人もいます。
でも、この不健全な道具に依存できる期間は限られているかもしれません。政教分離が起きた歴史を振り返ると、同じように貨幣機能の分離についても、もしかしたら生きているうちに体験することになるかもしれません。
その時に、不健全だがマシな別の国の法定通貨に乗り換えるのではなく、健全なお金(僕が思うにビットコイン、一般的にはゴールドかもしれません)へとシフトできると、また同じ問題に遭遇せずに済みます。
僕は国家運営する権限もないし、力量もありませんが、自分の人生において生活する国は大事なので、いろんな国の動向を観察してみようと思います。(最近、国家とビットコインの記事が多いような。笑)
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