BRC-20の影響でBitcoinの手数料が爆増してブロック報酬を超える🔥#49

#49 Read BTC 2023年5月8日号

May 08, 2023

最近は、Ordinal、BRC-20、マイニング周り、資金調達だったり、ちょっとずつビットコイン関係の話題が出てきている気がします。内容の良い悪いは別として、FTXが破綻したすごく寒い時代から、ちょっとずつ活気づいてきているように思います。

まだまだ既存の人達が楽しんでいるだけで、新規参加者が入ってきている感じはしませんが、事業者としてもアナウンスしやすい雰囲気になってきているのではないでしょうか。

それでは、1週間のビットコイン関連ニュースを見てみましょう！

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moyashamo@getalby.com

今週のビットコイン関連ニュース⚡

OrdinalのBRC-20の影響でBitcoinの手数料が爆増🔥

Bitcoin Daily Transactions Hit All-Time High With 3 Million Ordinals Inscriptions

最近、ビットコインの手数料が本当に高いですね。Lightning Networkでチャネル開設の手数料も高いので、困っている方も多いかと思います。

Ordinal関係のDuneAnalyticsによると、OrdinalのInscriptionsで2023年5月7日までに支払われた手数料総額は410BTCに昇ります。

一時期Ordinals NFTが流行っていましたが、BRC-20では規模が違いますね。FTの方が流動性がいいのもありますし、直近PEPEを始めとしたミームコイン系がBinance上場したりと界隈を賑わせているところが関係していそうです。🐸

5月8日にGateでBRC-20の$ORDIが上場するなど、期待が高まっていることが原因かと思います。
参考：Gate.io will list Ordinals(ORDI)

手数料が基本ブロック報酬を超える

ブロック高788695で、Bitcoinの基本ブロック報酬を手数料が上回りました。基本ブロック報酬は次の半減期まで6.25BTCであり、788695の手数料は6.701BTCです。こんなに早く、手数料が基本ブロック報酬を超える時が来ると思わなかったので驚きでした。実需というよりは投機的な手数料であるかとは思いますが、2023年5月8日はBitcoinの記念日の1つになるでしょう。

（追記）過去にも何回か手数料が基本ブロック報酬を超えたことがあったみたいです。記念日にはならないかもですが、今回のは印象に残るブロックです。
500521
500539
500546

このBRC-20ブームがどこまで続くかわかりませんが、手数料がブロックの報酬に与える影響度が大きくなってきていて、マイナー経済圏は活性化されるので嬉しい人もいるかもしれません。

低い手数料で送金するとかなり時間がかかることがあるので、手数料が下がるのを待つか、高めの手数料で送るかするのが良さそうな気がします。

ドル建てですと、Bitcoinの手数料は2017年末、2021年半ばあたりが目立ちます。今回のOrdinalの影響でどこまで上がるのか気になりますね。

元Coinbase CTOのBalaji氏が100万ドルの賭けで敗北😨

Balaji Srinivasan 'Burns' $1 Million in Bitcoin to Prove a Point

元Coinbase CTOのBalaji氏は2023年3月のシリコンバレー銀行が破綻したあたりの時期に「90日以内に1BTCが100万ドル到達するのに100万ドル賭ける」という旨の賭けをしました。

まだ90日は経過していないがBalaji氏は負けを認めて、下記のように合計150万ドルの寄付を行いました。

Medlock氏へ50万ドルを支払う
貧困慈善団体「Give Directly」に50万ドルを寄付
ビットコイン・コアの開発に50万ドルを寄付

100万ドルよりも多い150万ドルを払い、この無謀な賭けを通じて「法定通貨や経済の問題点」について多くの人に認知してもらうことを目的にしていました。

お金を大量に持っていないとできない取り組みですが、この無謀な賭けは多くのメディアにも取り上げられましたし、経済の問題が少しでも認知されるきっかけになったんじゃないかなと思います。

また、開発者にも寄付をしていて、素晴らしいなと思いました。

Bitdeerがブータンでのマイニング事業のために5億ドルを調達か⛏

Bitdeer to Raise $500M for Bitcoin Mining Operation in Bhutan

ナスダックに上場しているBitdeerはBitmainの前CEOであるJihan Wu氏のマイニング企業です。ブータンの政府系投資ファンドDruk Holding & Investments（DHI）は、Bitdeerと戦略的パートナーシップを発表しました。

DHIはヒマラヤ山脈に位置するブータンの豊富な水力発電資源を利用してマイニングを行っている。マイニング展開に向けて、BitdeerとDHIは最大5億ドル調達を目標としたクローズドエンドファンドの設立を計画しているとのことです。

Jihan Wu氏はBitcoin Cashの作成であったり、色々と2017年あたりに名前をよく見かけた覚えがあります。前はBitmainとのことですが、今もマイニング周りに携わっているようです。

ブータンがここまでマイニングに対して寛容で、立地を活かした水力発電など自然エネルギーを活用していることに驚きました。ブータンのマイニング事情も注目していきたいです。

来年には半減期でBTC発行量が半減するものの、Ordinalにより手数料が高騰したり、このブータンのようなマイニング事業の活発化が目に見えてきていて、マイニング事業者は少しずつ元気になっているように思います。

「ビットコインとライトニングの採用を加速する」Fedi, Inc.がシリーズAで1700万ドル調達💰

Fedi Raises $17M in a Bid to 'Accelerate the Adoption of Bitcoin and Lightning'

テクノロジースタートアップのFediはシリーズAで1700万ドルの資金を調達しました。Ego Death Capitalがリードで、TBD、Block、Kingsway、Trammell Venture Partners、Timechainが出資に参加しました。
参考：公式アナウンス

「Fedi は企業として、Bitcoin や Lightning などのテクノロジーの採用を加速することで、あらゆる場所のコミュニティに力を与えることを目指しています。Fedimint federationsを世界中のコミュニティや企業に展開することが、私たちの目的です」

FedimintはFediが開発するオープンソースプロトコルのようです。BitcoinとLightningを一緒に管理するために、ユーザーがコミュニティ (友人、隣人、企業、またはその他の疎結合の人々のグループで構成される可能性あり) を設定できるようにする暗号化されたビットコインツールのようです。

少し見た感じセルフカストディやウォレットなど、その辺りのソリューション提供というイメージです。ビットコインの普及において、秘密鍵の管理やウォレット周りのUXなどは重要になってくるかと思います。そのあたりも何かいいソリューションが提供されたらいいなと思います。

また、リード投資家のEgo Death CapitalのWebサイトを見たら、思想が強そうだと思いました。（名前的にも。）他にも、TBDやBlockがいますので、オープンソース周りで絡みがあるかもしれません。

おまけ：悲しい日本の電力事情⚡

5月3日に次のようなYahooニュースを見かけました。
→苦渋の思いでスイッチ停止…太陽光など出力制御「普及に逆行」の声も　GWは電気の需要減り指示相次ぐ

全国の送配電会社が太陽光や風力の再生可能エネルギー事業者に対し電気の過剰供給を回避するため一時的な発電停止を指示する「出力制御」が急増している中、福井県内を含む北陸電力送配電の管内でも、企業などの長期休暇で電力需要が減るゴールデンウイーク（GW）に出力制御が頻発している。県内の再エネ事業者は「発電機会の損失は再エネ普及の流れに逆行する」と、対策を求める。

要するに、太陽光発電などの再生可能エネルギーにおいて、電力需要が減る中で供給したらダメですよと制限されてしまっている状況とのことです。

この余剰分の電力をビットコインのマイニングに注ぐことができれば、経済的リターンを得ながら、再生可能エネルギーへ安心して投資できるのになと思います。誰かの指示で出力制御されるエネルギー投資なんて、怖くて投資したくありません。

エネルギー産業において、ビットコインは改めて重要だなと思いました。

ぜひ僕の過去記事「ビットコインと電気エネルギーとの関係についての考察💡」を読んでいただければと思います。⚡

記事の中身が少し長いので、下記が要約です。